2021.03.17
コラム
【神保先生のメディカルコラム Vol.43】
快適な生活と健康の実現のために
神保太樹(株式会社CHIKEN 取締役)
「ダイエットについて②」
<前回の続き>
それではどのようなことを意識すればダイエットにつながるのでしょうか?
もちろん、ダイエットの原則は摂取カロリーを減らし、運動量を増やすことです。しかし、痩せやすい状態に体をもっていくという考え方もあります。
一過性のものとして、近年では炭水化物ダイエットが有名です。多くの研究では高度な体重減少が起こることが明らかとなっています。しかし、腎機能に負担をかけることや一般的な食事の熱量構成比と大きく異なることなどから、健康的に痩せるという観点ではあまり推奨されていないようです。
他には腸内細菌などに着目している研究者もいるようです。いくつかの研究から腸内細菌は食事からのエネルギー吸収の度合いや腸管ホルモンなどの肥満関連ホルモンの産生などに関与しているとされ、実際に高度肥満では腸内細菌業が偏っていることが知られています。
臨床研究などでダイエットに十分効果があるとまで立証されているわけではありませんが、乳酸菌や納豆菌などのサプリメントがダイエットに注目を集めているようです。
また、筆者らのグループが最近実施した調査で、水溶性ケイ素などもダイエットに効果があるのではないかという結果がでています。我々の研究でも半年間の観察を行いましたが、3か月程度で体重の減少が観察された他、肝機能などの改善も観察されたため効果が期待できそうでした。
このようにサプリメントなどを活用するのは、運動などが上手くできない現状でも手軽に取り入れられるものといえるかもしれません。
他にもさまざまなものがあります。腹八分目、肉と魚のバランスを良く・・・などなど、一般的に言われている所謂健康の秘訣の多くがダイエットなどにも有効であると言われています。私もこのところバタバタしており、なかなか健康的な生活ができていませんが、この原稿を書いたことを機会に多少はダイエットを試みてみたいと思います。
みなさんの中でコロナ太りを気にされている方に、このコラムが多少なりとも役立てば幸いです。