2017.10.19
コラム
【神保太樹先生の #はからめコラム Vol.2】
嗅覚と記憶の深いつながりについて
神保太樹(統合医療研究所 T-LAB 所長)
臭覚と記憶の関係を研究した理由②
最初に行った研究は、いわゆるアロマセラピーの研究で、午前中にレモンとローズマリーカンファー、午後にラベンダーとオレンジスイートを嗅いでもらうと、認知症の方のもの忘れが改善してくる、という趣旨の研究でした。
この研究は高度に進行した認知症の方にも一定の効果があり、当時はまだ「コリンエステラーゼ阻害剤」という薬剤の保険適用は高度進行例にはありませんでしたから、ひょっとして高度な方に対する唯一の有望な治療法なのか…!と興奮した思い出があります。
それからさらに研究を重ね、今ではある程度確立した方法として、老年精神学会が発行する非薬物療法のマニュアルにも取り上げていただいています。また、私の師匠である浦上克也先生がテレビ番組で取り上げられたこともあり、今では多くの方々に活用していただいているようです。
なぜこれが効果をもつのか、現段階での仮説を次回お話したいと思います。
次回更新をお楽しみに(^_-)-☆
#はからめ #認知症 #アロマセラピー #アルツハイマー