肌は、真皮の毛細血管から栄養を受け取り新しい細胞を生み出すことで、常に生まれ変わっています。これがよく耳にする「肌のターンオーバー(新陳代謝)」で、肌が自らの力で健やかさや美しさを保つための機能です。
しかし毛細血管が衰えるとターンオーバーが不調になり、メラニン色素や古い角質が排出されず肌がくすんで見えるようになります。さらに、肌の弾力を支えている真皮にも栄養が行き渡らなくなり、ハリが失われ、たるみや深いシワなどができやすくなります。
身体の一番外側にある肌は、毛細血管の衰えが目に見えて現れやすい場所なのです。
肌表面に近い毛細血管の血流は顔色にも影響します。血流がいいと肌の内側から自然な赤みがさし健康的な印象に、逆に血流が悪くなると顔色が悪くなります。
髪の毛根も、頭皮の毛細血管から栄養を受け取って新しい髪を育んでいます。抜け毛・薄毛も毛細血管の衰えのサインのひとつです。
私たちの身体は60兆個を超える細胞で構成され、生命活動を営んでいます。その細胞ひとつひとつに必要な酸素と栄養素を届け、不要となった二酸化炭素や老廃物を回収しているのが血液です。毛細血管はその血液の通路として全身にくまなく張りめぐらされているもの。
毛細血管が元気でしっかりとしていれば血液は身体のすみずみまでスイスイとめぐることができ、栄養はもちろん、身体をウィルスなどの感染から守る免疫細胞や、さまざまな指令を出すホルモンを必要な部位に届けることができます。
毛細血管は壁細胞(外側)と内皮細胞(内側)の2重構造になっています。そして壁細胞から分泌される「アンジオポエチン-1」という成分が内皮細胞に存在する受容体Tie2を元気にすることで、内側同士の細胞と外側がぴったりと密着し安定を保つことができます。
しかし加齢や紫外線、生活習慣、ストレスなどで壁細胞がダメージを受けると「アンジオポエチン-1」が分泌されず、Tie2が元気にならないため、毛細血管にゆるみや隙間ができ、そこから大切な血液や栄養が漏れ出してしまうのです。これが毛細血管の老化・劣化の始まりです。
私たちは加齢を止めることができないように、毛細血管の老化や劣化を完全に防ぐことはできません。しかし、そのダメージを修復するためにできることがあります。そのひとつが、今注目されている植物エキスによって、Tie2を元気にすることです。
毛細血管の研究によって、自然界の植物の中に壁細胞から分泌される「アンジオポエチン-1」と同じようにTie2を元気することができる成分があることが判明しました。そして、先進のバイオテクノロジーによって、そうした植物の有効成分を高濃度に抽出することができるようになったのです。
Tie2を元気にする植物の力を食事やサプリメント、スキンケア化粧品などで取り入れ、毛細血管を元気にすることは、どなたでもすぐに始めることができるエイジング対策です。
「長胡椒」とも呼ばれるコショウ科の植物で、中国やインド、ヨーロッパなどでも古来より香辛料や民間薬として使われてきました。日本では沖縄本島や八重島に生育しています。
日本では九州の南から沖縄、小笠原などに生息し、桃の実のような小さな花が三日月型に連なる姿から、その名が付けられたと言われています。葉から抽出されるエキスにはTie2を元気にすることに加え、抗酸化などの優れた働きが認められています。
抗老化作用が注目されているブルーベリーの中でも、宮崎県で特別栽培されているラビットアイ系ブルーベリーの葉/茎には、ポリフェノールの王様といわれるプロアントシアニジンが豊富に含まれています。
クスノキ科の常緑樹の樹皮を乾燥させたもの。肉桂・桂皮とも呼ばれ古くから生薬や漢方薬として使われてきました。その独特の香りと風味からスパイスとしても世界中で用いられています。
南アフリカに自生するマメ亜科の植物。葉を乾燥させたものにお茶にするルイボスティーはカフェインを含まず、優れた抗酸化作用がある健康茶として人気です。
美しい赤い実には血行促進や消化吸収を促す作用があるとされ生薬として用いられています。また甘酸っぱく爽やかな美味しさから、ドライフルーツなどにして食用にも使われています。